幻想と創作

『酒と幻想』と題した前回の記事を書いた記憶が覚えてはいるのだけれどもややぼんやりとしていて、いつもとは違うスイッチが入っていた。でもまあ(だからこそ?)面白いとはおもっている。 その方向が妥当か否かはさておいて、考えを少しだけ突きすすめてみ…

酒と幻想

最近酒を飲む機会が連続してあってうんざりしているわけではないのだけれどもまあ多少はあきあきしていて、そして考えることが多いかもしれない。 酒は生命に必要か? 不要だ。それは間違いない。酒は娯楽であり、余剰であり、生命維持に必要不可欠なもので…

ラジオ体操をしたことがないひとのために書くことができるものはあるだろうか

朝、外は曇っていた。急いでいたけど、外階段をおりるとき近隣のマンションのベランダが目にとまった。誰ともわからない誰かの部屋で、カーテンは閉ざされていた。その誰かのベランダには男物の洗濯物がほんのすこしだけ干されていて、一人暮らしだろう、と…

2012年5月6日前後について

過去を振りかえりながら日記的な文章を書こうとおもう。例によって、他でもない私自身のために。 2012年5月6日、私は文学フリマというイベントに参加するために東京にいた。正しくは第十四回文学フリマという。早朝、夜行バスを降りる。5:40に新橋駅についた…

永訣の一行

眠れないので嘘を書こう。 気のむくまま。 最近はランボオの『地獄の季節』を読んでいる。岩波文庫の赤で、訳者は小林秀雄。他に私は新潮文庫の『ランボー詩集』も持っていて、そちらには『地獄の季節』からは一編、『うわごと(その二)』(岩波文庫版では…

言葉の記憶を書くということ、詩について

青春18切符が余っているので、住んでいるところ、つまり札幌を起点にして北海道各地を日帰りで移動・通過しようと計画していて、昨日、その第一日目を終えた。詳しい経路等についてはノートに手書きで書きためているものがあって、いわゆる旅行記なのだけど…

共同性と個別性についてのメモ、あるいは永遠について

『読んだことのない本について堂々と語る方法』という本を読み終えた。 最近さまざまな本を流し読みしながらずっと考えていることがあって、だけれどもそれをひとに説明できるかたちで、まだ言葉に置き換えることができない。そのような私ではあるけれど、せ…

卒業について、終わりについて

「映画けいおん!」を観た。久しぶりに観る映画だった。 けいおんのアニメシリーズは断続的に数話を観た程度、一応原作は人から借りて高校編の終わりまで読んだのだが、作品に対し特別強い感情を抱いているわけではない。ファンと呼ばれる立場にはないと思う…

雪に踊る、アイドル、主役とは

先日、かの「さっぽろ雪まつり」が開かれている大通公園を訪れた。 行こうと思って行ったのではなかった。地下鉄を利用して市内をぶらぶら巡っていたときに時間が余ったので、なんとなく立ち寄ったのだ。偶然その日は雪まつりの最終日だったので、私は存外う…

「本を読み終える」という思想について、読書メーター、感想文

岩波文庫の「宮柊二歌集」を読んでいる。 拾い読んでいる。 適当に気になったページを開き、そのページから何ページか読み進め、そして疲れたら本を閉じる、ということを何度も繰り返している。であるから、いつまで経っても読み終わらない。読み終わるはず…

夜の散歩、氷点下、暖かさ

昨日の夜、20時くらいから、2時間ほど街をぶらぶら歩いた。 私は散歩がすごく好きだ。深夜徘徊は特に良い。 歩きながらいろいろなことを考える。そして、そのほとんどを忘れてしまう。今は何も覚えていない。それでいい、そう思える。忘れてもいいことが…

言葉のセンス、現代詩、私

根拠や裏付けなど全くないただの感想にすぎないのだけれども、書く。 いわゆる「現代詩」(といっても私が知るのはほとんど短歌だけなのだが)、あるいは「現代詩っぽい文章」は、どうも、「言葉のセンス」さえあれば誰にでも作れる詩(文章)であるような気…

アパートの跡地について

下宿先からしばらく歩いたところに、ちょっとした更地がある。小さな公園ほどの空間が、交差点の一角にどんと広がっている。先日まで古めかしいアパートが建っていた。現在一面には、まっさらな雪が広がっている。 アパートがなくなり、交差点の見晴らしがよ…

人ごみを歩く速度について

人ごみという言葉がある。 『人がゴミのようだ』という有名なセリフがあるけれど、それとはおそらく関係がない。辞書によれば人ごみは「人混み」である、あるいは「人込み」であるらしい。人が混み合っていることを意味するのだろう。ゴミは「塵芥」である、…

円城塔先生の第146回芥川賞受賞についての雑感

昨日、2012年1月17日、作家の円城塔先生が『道化師の蝶』という作品で第146回芥川賞を受賞した。 円城先生が芥川賞の候補になっていたことは知っていた。 私自身は芥川賞について、興味を持って調べていたわけではない。私は文学の「良き読者」で…