# 所記001

Twitter上でいろいろなひとがいろいろなことを書いている。トレンド、バズ、炎上、などの言葉で語られる〈流行〉現象は、「この〈流行〉に参加してください」というメッセージをもって、ひとびとをその渦中に呼びこもうとする。〈流行〉はひとびとを語らせよ…

# 歌006

いろいろと書きたいことはあるはずなのだがいざWEBの空白を目の前にするとおもいうかぶことがなくなってしまうのだった。 若松英輔『本を読めなくなった人のための読書論』や永田希『​積読こそが完全な読書術である』をさいきんは読んだはずだった。また歌集…

# 歌005

たのしいこともつらいことも、いろいろなことがあったけれども、わるくはなかった、というおもいがある。 最終回がちかいかのように。 うしなったぼくのいのちをいつまでもわすれずしんでゆけますように

# 歌004

北海道もすっかり夏めいて外をあるくとあせばんでくる。一年がすぎるたび、このあたたかさをわたしはなつかしくおもいだす。 夏がすぎると夏のことを、冬がすぎると冬のことを、わたしはすっかり忘れてしまう。 もしもわたしがいなくなったらわたしはわたし…

# 歌003

自分がそれをよいとおもうものを自分のために用意すること。たとえば、食べること、飾ること、あたたまること。このように、ものを書くことができるだろうか。ひとをよろこばせるためでなく、ひとにほめられるためでもなく、部屋をととのえ、みずからを着飾…

# 歌002

時間の問題。 労働の問題。 体力の問題。 書いておかないとわすれてしまうことがおおくある。 たとえ時間をとめたとしても生きているひとにはもう二度と会えないの

# 歌001

今いる町は空が広い。晴れた日はすずやかな風がふきわたる。田面に青空が映される。はるかな頭上を綿雲が流れてゆく。ながれる雲はすこしずつかたちを変えてゆく。雲からみれば流れているのは地上のほうかもしれないとおもう。わたしたちは流されてゆく。 雲…

おおきなものはちいさなものに優れる

近況 いろいろと環境をととのえるためにひとまずはブログのデザインをあたらしくした。 これまではちいさな象がたくさんいるデザインだったがごくシンプルなテーマを導入した。 なにかあたらしいことをはじめられるように日記のような文章を書こうとかんがえ…

「感情のために」の異同

「お気持ち」だから「感情のために」なんだなあ、とふいにおもう。

NUMBER GIRLの配信をみた

なんというかさいきんはぜんぜんだめである。 市立の図書館にひさしぶりに遊びに行っておもしろかった。蔵書はややすくなく、古いが、それでもわたしのキャパシティをはるかに凌駕する。 大学図書館を自由につかえたころと、現在とで、ものを書くまでの〈抵…

デス・スター

スペクトラルウィザード(最強の魔法をめぐる冒険)を読んでおもしろかった。 ふつうの物語であれば「最強の魔法」は大量破壊兵器の比喩になってしまうのだけれども(たとえばデス・スターのように)、そうはならないと安心して読んでいた。作者に対する信頼…

つぶれるように向日葵が枯れて

「時間のかかる短歌入門」を書くためにものを書くための練習をする。さいきんはなんだかすべてを忘れてしまっているような感じがある。 たいせつなことがおもいだせない。知識はつかわないとねむってしまって動き出せない。準備体操が必要だ。

青春はまだまだこない?

なにかものを書かなければやっていられないとおもう、と同時に、なにもものを書いていられないとおもう。なにかものを考えられているという実感がない。というのは正確に事実をみるならば嘘で、依頼されてものを書いたり、仕事に関わるほうの論文を書いたり…

食パンの破壊 土地

ひとと話さすぎてよくわからない ことばがおかしくなってしまいそうだ 日記をひさしぶりにつけよう

まだ書いていない評論のメイキング その1

さいきん短歌会の後輩*1に評論の書き方を教えてくださいよーなどとよく言われるのだけれども評論の書き方なんてこっちが教えて欲しいくらいである。毎回がむしゃらに書いている。でも現在のところのわたしの我流の評論の書き方の「道筋」みたいなものを、ど…

相撲部部室に土俵はあるか

なんの脈絡もないといえばないのだけれども,「過去」と「現在」のことを考えている。そういう感じの文章がふたつちかぢか総合誌と同人誌に載ります。 いまやわたしたちは価値の多元性のなかを生きていて,たとえば人の死を好むひとがいても,そのひとがひと…

ふと地球上すべてに閉じ込められる

以前「誰にもわからない短歌入門」に書いたことなのだけれども,小説と違って,短歌では「登場人物」と「語り手」の違いが意識されることが少ない。 三人称で書かれた小説を考えると,読者はそこに「登場人物」とは別の「語り手」の存在をどうしても読み取る…

『関係について』について その1

生沼義朗さんから歌集『関係について』をご恵贈いただいた。経緯は以下。 所用で実家に寄ったら、第二歌集『関係について』が梱包ごとでてきた。もし読みたい、という方がいらしたら、ブログで取り上げてくれるか、メールで感想を寄せてくれる方優先で、とり…

所感 of 「「「「批評ニューウェーブ」への疑問」への疑問」への疑問」について

【背景】 1.「批評ニューウェーブ」への疑問 | 塔短歌会 2.「「批評ニューウェーブ」への疑問」への疑問(久真八志さん) 例に挙がっている評論を全て読んだわけではないのですが、これらの論者は「この評論は数字を用いて分析しているので客観的である…

毎日がケーキ

先日、第三十三回現代短歌評論賞という由緒ただしき賞をさずかりました。ありがとうございました。じょーねつというひとには「かみはるには評論は向かない」とずっと言われていて、たしかに私は評論のような線的な文章を書くのが苦手でなかなか苦労して、な…

もしも明日あのひとが崩御をしたらぼくたちはどのようなツイートをするだろうか

記事タイトルは最近真剣に悩んでいることなんですが(だれかたすけてください)それとは関係なく短歌の連作について文章を書きます。 瀬戸夏子「巻頭言」について 瀬戸夏子(1985~)は『そのなかに心臓をつくって住みなさい』という歌集を出している天才な…

ポップソング!

ポップなことはよいことだ。 「知」をどこまで信じるかという問題があって,「知」とは過去のことであり,「知」を体現するということは過去を体現することである。「知」とは「地」のことであって,また,「知」とは「血」のことでもあるのは,「地縁」は「…

げもり

札幌駅と大通駅をつなぐ地下道にセイコーマート(北海道を中心に展開するローカルなコンビニエンスストア)があるのだけれども、その店頭を少し離れた位置に三角コーンがポールでつながれながら5個ほど並べられていて、すこし立入禁止のようだと思った。お腹…

人間寿司

寿司屋の夢を見た。 回転寿司に入ると、まずわたしたちは入り口から一番近い席に座らせられる。店内は繁華街の飲み屋のように細長く、奥へ続いていて、その先は薄暗い。コートを脱いだので冬だった。 目の前に若い賃労働者がい、彼が寿司屋特有の威勢良い挨…

不安

日記を書く。不安である。『詩客』に柳澤美晴さんが短歌時評を書いていて『短歌時評第109回男子VS女子』という記事なのだがそこで三上春海が言及されている。三上春海はわたしのことだ。 12月19日の早朝、NHK札幌放送局が『おはよう北海道』の中でSNSを中心…

山本さん

山本さんにあったことは2回だけあって山本さんとインターネットを利用して声を交わしたことはそれよりも10回以上多くある。山本さんは天才である。山本さんについて書き始めているのはべつに山本さんについて書かなければならない喫緊の課題があるわけではま…

文学フリマの東京の2回目の感想

2013/11/4(月)に開かれた第17回文学フリマに参加をするため11/3(日)から11/5(火)まで東京にいた。鈴木ちはねさんの家に宿泊をさせてもらったために宿泊費を浪費することなく往復の飛行機代約3万円とその他の雑費のみの負担で東京に滞在をすることができた。…

メモ-2013/10/6

頼まれて批評を書いているのだがわたしは批評がなんの「ため」にあるのかつまりそれが本質的にどういうことなのかがてんでわからなくなってしまい、書けない。批評とはなにかがわからないということを書いてしまってそれでは批評にはならない。以前NHKのテレ…

メモ-2013/10/1

雨は常に「こちら側」にしかなくなぜ誰の死体も叫びださないのか「こちら側」でも 前回は「書くこと」と「演じること」を「非今志向」と「今志向」として性質付けしたのだけれどもこれを別様に喩えることができて、「書くこと」は「出産すること」に「演じる…

完璧な本

『六つの星星』を読んでいたら川上未映子さんが小説を書くことは苦しいと言っていて、なぜなら『絶対に完璧な本なんて書けない、ということが最初から分かっているから』と書いていてそうだよねーとおもいました。もちろんわたしは川上未映子さんではないか…